おりの中、狂った愛を、むさぼり合う

この先、もっともっとデート出来るんだって思ったら、幸せすぎて爆発しそう。

瞬時に、頭の中に「行きたいデートスポット」が思い浮かぶ。


「咲人さん、遊園地に行きたいです!」

「遊園地?」

「ジェットコースターで咲人さんがどういうリアクションするか見たいし、お化け屋敷で咲人さんにしがみつきたいし、気持ち悪くなるほど二人でティーカップ回したいです」

「……それ、純粋に楽しめてるの?」

「もちろんです!」


私の楽しみは、咲人さんあってこその物なので!

両手に握りこぶしを作ると、また咲人さんは笑ってくれた。


「じゃあ行こうか。小野寺に聞いてみる」

「い、いいんですか?」

「うん。ミミの話を聞いて、俺も行きたくなってきたし」

「!」


少し意地悪く笑う咲人さんが、愛しい……。胸がキュウッって、痛いほどしめつけられる。

咲人さんからの胸キュンは、本当に命にかかわる。それほど効果が長くて、威力が大きい。

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