おりの中、狂った愛を、むさぼり合う

オデコに、ちゅっと落とされるキス――だんだん降下して、再び私の唇にロックオン。

ついさっきまで高ぶっていた二人だ。もう一度火がつくまで、そう時間はかからない。


「かわいい、ミミ」

「ぁぅ……っ」

「俺がミミ以外を好きになると思ってるの?俺をココまでにさせた張本人のくせに?」

「だって咲人さんから見たら……やっぱり私は子供ですから。ああいう大人の女性と比べると、やっぱり魅力ないなって……。だから咲人さんから求められないのかなって」

「なわけないよ。好きな子だから、適度な距離感を保ってるの。そうしないと我慢が、」


ふと、咲人さんが視線を下げた時。
ズボンの中心を見て「……」と固まった。

倣って私も視線を下げようとすると、視界を奪われた。どうやら「見ちゃダメ」らしい。


「私が見ちゃいけないものって、何ですか?」

「……大人げないものだよ」

「じゃあ子供の私は見てもOK、」

「絶対ダメ」


「ブー」と唇を突き出している間。咲人さんは精神統一するように、何度も深呼吸を繰り返した。

しばらくして目隠しが解禁された時、目の前には、いつも通りの咲人さん。大人げないもの、とやらは、いなくなったらしい。

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