おりの中、狂った愛を、むさぼり合う
「意外にも、飛鷹さんって子供っぽいんですね」
「……」
「ん?」
飛鷹さんが急に静かになる。しかも真剣な目で私を見てるし。これは……怒らせちゃった?いつも言われっぱなしだから、ちょっと反撃のつもりで言い返しただけなんだけど。
本当に怒っちゃった?
「ひ、飛鷹さん?」
今だベッドに転がる飛鷹さんに、ブンブン手を振る。すると「っ、あぁ」と。やっと意識が戻ったのか、肘をついて上半身を起こした。何を言うかと思えば……
「アンタ、笑えんだな」
「え」
い、いまさら……?
聞いた瞬間、お笑いの定番みたくズッコケそうになる。
「そりゃ笑いますよ……。私を人形とでも思っていたんですか?」
「いや、そうじゃなくて。大鳳さん相手以外にも、アンタって笑えるんだなって。そーゆー意味」
「そりゃ咲人さん以外にも笑いますって。私、学校に行ってるんですよ?普通に友達と話したりするわけで……って、え?
今〝大鳳さん〟って、そう言いました?」
「!」
「私が笑えること」に続き、飛鷹さん本日二度目の驚き顔。こぼれ落ちそうなほど、大きく見開かれた目。
顔には「ヤバい」の三文字。