おりの中、狂った愛を、むさぼり合う


(しまった!私ったら下着姿のままだ……!)


珍しく咲人さんが私をガン見してくれてるかと思ったら……そりゃ見るよ!俺の家で、俺がいない間に、なに自由奔放してるんだって感じだよね⁉

アワアワと冷や汗が噴き出る。だけど咲人さんの横顔にも、何やら光るものが。

よく見ると咲人さんは肩で息をしていて、走って帰ってきたと分かった。


(こんなに急ぐなんて、初めてだよね?)


何か急用があったのかな?あ、飛鷹さんが逃げていないか、わざわざ確認しに帰ったとか?

咲人さんの私への信頼って、きっと皆無だもんね。逃げられてないだろうな?って、そりゃ不安になるよね……。


「ミミ、だんまり?」


あ、そうだった。
何その恰好、って聞かれていたんだった!

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