おりの中、狂った愛を、むさぼり合う

単純な頭は、すぐに有頂天へ。だって、あの咲人さんが笑ってくれたんだよ?そんなの嬉しすぎるって!

だけど――


「お仕置きを始めようか、ミミ」

「……え?」


さっきまでほほ笑んでいた咲人さんの口が、真一文字にしめられる。ハサミの刃先は、あろうことか下着の紐をかんでいた。

花の刺繍が縫い付けられた、下着のストラップ。「ミミ」と冷たい声で私を呼んだ咲人さんが、少しだけ手に力を入れる。

するとハサミの柄がわずかに動き、いくつかの花びらがハラハラと散った。

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