オレンジの空は今も
明日のイブには、宏人と公園で待ち合わせをして、その後食事へ行く予定になっている。
何週間も前から、そわそわしてすごく楽しみにしていたのに、宏人へのプレゼントだけはなかなか決められないでいた。
何を贈ろうか悩んでいるうちに、すっかりイブの前日になってしまった。
「困ったなぁ」
途方に暮れながらビルに入ると、なかの一角に小さな雑貨屋を見つけた。
棚にひっそりと置かれていた濃紺のマフラーが目についた。
片方の裾に刺繍された大小ふたつの星模様が寄り添っている。
恋人同士みたいでとても可愛い。
ひと目で気に入った。
あたしの趣味だけど、気に入ってくれるかな。
モスグリーンの袋に入れられるマフラーをレジに立って見ながら、ちょっと可愛すぎたかな・・・とひとり言が出た。
買い物を済ませ、アーケードを抜けるころには、空からひらひらと白い粒が舞い降りて、街を静かに同じ色に染め始めていた。
何週間も前から、そわそわしてすごく楽しみにしていたのに、宏人へのプレゼントだけはなかなか決められないでいた。
何を贈ろうか悩んでいるうちに、すっかりイブの前日になってしまった。
「困ったなぁ」
途方に暮れながらビルに入ると、なかの一角に小さな雑貨屋を見つけた。
棚にひっそりと置かれていた濃紺のマフラーが目についた。
片方の裾に刺繍された大小ふたつの星模様が寄り添っている。
恋人同士みたいでとても可愛い。
ひと目で気に入った。
あたしの趣味だけど、気に入ってくれるかな。
モスグリーンの袋に入れられるマフラーをレジに立って見ながら、ちょっと可愛すぎたかな・・・とひとり言が出た。
買い物を済ませ、アーケードを抜けるころには、空からひらひらと白い粒が舞い降りて、街を静かに同じ色に染め始めていた。