オレンジの空は今も
抜け落ちた記憶
あたしが目を覚ましたのは、それから三週間後だった。
年が明け、二週間が過ぎようとしている、はらはらと雪の舞う午後だった。
ぼんやりとした視界に左から白い光が刺すように眩しい。
頭の奥がズキンと痛い。
身体が鉛のように重いのが分かった。
眩しくて手をかざそうとするのに腕が上がらない。
ここはどこだろう。
なにがあったんだろう。