オレンジの空は今も
――何もかもが失われた。
「いつか結婚できたらいいな」
その夢が叶う日が来ることも、
もう決して無いんだ・・・・・・
もう、生きていたって仕方ない。
あたしには、宏人が全てだった。
出会った時からずっと、宏人だけが支えだった。
いつでもそこに居てくれた。
あたしを守ってくれていた。
宏人に会いたい。
宏人のそばへ行きたい。
突きつけられた現実に、あたしはそればかりを願うようになっていた。