オレンジの空は今も

「加奈・・・あたし・・・・」

「由希」


あたしの言葉をさえぎり、真っ直ぐあたしの目に飛び込む加奈の視線に険しさが混じる。


「ホントはね、由希がちゃんと元気になって、落ち着いたら渡そうと思ってたんだけど」


そう言うと、カバンから一通の青い封筒を取り出し、あたしの手にそっとのせた。


「宏人からの手紙よ」





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