オレンジの空は今も
ブーブーブーブー…

手の中で携帯が震えだした。


…来たっ!


チャッと携帯を開くと。


「あれ?」


メールかと思ったら、宏人からの着信だった。

急ぐ必要もないのに、慌てて携帯を耳に押しつける。


「もしもし?」

「あ、俺」


すんなり耳に流れ込んでくる電話越しの宏人の低い声。

嬉しくて、思わず声のトーンが上がってしまう。





< 97 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop