初恋の糸は誰に繋がっていますか?

第一章 初恋の終わり


「ごめん、笑って良い?」

お昼休み、会社の外にあるベンチで食事を取りながら、事の顛末を同僚で友人でもある原田奈津実に告げると、そう言ってお腹を抱えて笑い出した。
ここはオフィス街だがビルの合間には緑あふれる公園があり、ベンチも多い。
数台のキッチンカーが週替わりで来ていたりと、広い芝生には子連れもいれば寝ているサラリーマンもいて憩いの場でもある。

「笑い事じゃ無いんだけど」

隣で笑い転げる友人を無視し、キッチンカーで買ったロコモコをスプーンで突きながらため息をつく。

出来れば今日は有休を取るべきだった。
朝からぼーっとしてしまい仕事でミスを連発、さすがに上司から体調不良を疑われ、大丈夫ですと返したが顔が真っ青だったらしく余計に心配される始末。
美奈もちらちらと仕事中に心配だとシグナルを送ってくるので、申し訳なさから事情を白状すればこれだ。

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