偽りの夫婦〜溺愛〜
変化
紅羽さんは、俗に言う“スパダリ”だ。
びっくりするくらいにカッコいいし、賢いし、優しくて紳士的だし、何をするにも器用にこなす方。
私の、自慢の旦那様!
そして、私の―――――……
「双葉、今日どうしたい?」
梅雨に入り、ジメジメしている休日。
それなのに爽やかな顔をした紅羽が、双葉の頭をポンポンと撫でながら聞いてきた。
双葉は紅羽に、ある意味ペットのようにいつも愛でられている。
そして、それを嬉しく思っている。
「紅羽さんのしたいことをしましょ?
何かないですか?
それとも、たまにはご友人と出かけてくるとか!」
「その間、双葉は何するの?」
「うーん…
ゆっくり考えます!」
「じゃあ…本屋に行こうかな?」
「わかりました!」
「あ、双葉も一緒に行くんだよ?」
「へ?」
「○○のモンブラン、食べさせてあげるから!」
「○○のモンブラン!!?」
双葉の好きなスイーツ店のモンブランだ。
双葉が食べてきた中で、断トツで美味しい!
思わず食いつくように、身を乗り出した。
「フフ…!」
クスクス笑う紅羽。
「あ…す、すみません…」
「可愛いなぁ~、目をキラキラさせちゃって!
双葉って、ほんと飽きない!
一緒にいると、楽しくて癒される!」
(は、恥ずかしい…//////)
双葉は、顔を真っ赤にしていた。
“ゆっくり歩いて行こう”ということになって、二人は並んでゆっくり歩く。
車道側を歩いてくれる紅羽を、双葉は見上げた。
(本当に、完璧な人だ。
紅羽さんの言動一つ一つが洗練されていて、思いやりがある)
『お嬢様、危ないのでこちらへ……!』
双葉は紅羽を見て、込山と重ねていた――――――
込山も、完璧な男性。
いつも双葉を見てくれていて、まるで騎士のように守ってくれていた。
過保護に育てられた、双葉。
外の世界を知らない、双葉。
込山は、そんな双葉の狭い世界の中で大きな存在だった。
いつも一番近くで、包み込むように守ってくれた人だから。
本屋で紅羽が何やら難しい本を買い、近くのスイーツ店に向かった。
仲良くモンブランを食べ、向かいに座る紅羽の手が伸びてきた。
頭を撫でられ、双葉は思わず気持ち良さそうに目を瞑った。
「フフ…
今度は、双葉が決めて?
これからどうしようか?」
そんな双葉を見てフフ…と笑った紅羽。
反対の手で頬杖をついて聞いてきた。
びっくりするくらいにカッコいいし、賢いし、優しくて紳士的だし、何をするにも器用にこなす方。
私の、自慢の旦那様!
そして、私の―――――……
「双葉、今日どうしたい?」
梅雨に入り、ジメジメしている休日。
それなのに爽やかな顔をした紅羽が、双葉の頭をポンポンと撫でながら聞いてきた。
双葉は紅羽に、ある意味ペットのようにいつも愛でられている。
そして、それを嬉しく思っている。
「紅羽さんのしたいことをしましょ?
何かないですか?
それとも、たまにはご友人と出かけてくるとか!」
「その間、双葉は何するの?」
「うーん…
ゆっくり考えます!」
「じゃあ…本屋に行こうかな?」
「わかりました!」
「あ、双葉も一緒に行くんだよ?」
「へ?」
「○○のモンブラン、食べさせてあげるから!」
「○○のモンブラン!!?」
双葉の好きなスイーツ店のモンブランだ。
双葉が食べてきた中で、断トツで美味しい!
思わず食いつくように、身を乗り出した。
「フフ…!」
クスクス笑う紅羽。
「あ…す、すみません…」
「可愛いなぁ~、目をキラキラさせちゃって!
双葉って、ほんと飽きない!
一緒にいると、楽しくて癒される!」
(は、恥ずかしい…//////)
双葉は、顔を真っ赤にしていた。
“ゆっくり歩いて行こう”ということになって、二人は並んでゆっくり歩く。
車道側を歩いてくれる紅羽を、双葉は見上げた。
(本当に、完璧な人だ。
紅羽さんの言動一つ一つが洗練されていて、思いやりがある)
『お嬢様、危ないのでこちらへ……!』
双葉は紅羽を見て、込山と重ねていた――――――
込山も、完璧な男性。
いつも双葉を見てくれていて、まるで騎士のように守ってくれていた。
過保護に育てられた、双葉。
外の世界を知らない、双葉。
込山は、そんな双葉の狭い世界の中で大きな存在だった。
いつも一番近くで、包み込むように守ってくれた人だから。
本屋で紅羽が何やら難しい本を買い、近くのスイーツ店に向かった。
仲良くモンブランを食べ、向かいに座る紅羽の手が伸びてきた。
頭を撫でられ、双葉は思わず気持ち良さそうに目を瞑った。
「フフ…
今度は、双葉が決めて?
これからどうしようか?」
そんな双葉を見てフフ…と笑った紅羽。
反対の手で頬杖をついて聞いてきた。