偽りの夫婦〜溺愛〜
ゆっくり歩いていると、後ろからプップーとクラクションの音が聞こえてきた。
そして、双葉の横で車が止まった。
「双葉ちゃん!」
助手席の窓が開いて、運転席の方から男性が呼びかけてきた。
「え…!?
アキヒコさん!?」
アキヒコは、カヨの高校生の時の元彼の友人。
大学生の頃は、よくカヨを入れて三人で食事していた。
元彼と別れてからもカヨは仲良くしていて、互いにウマが合う。
互いに恋愛感情はないが、カヨの仲良い男友達である。
「買い物?」
「うん…!」
「よかったら乗って?
家まで送るよ!」
そう言ったアキヒコは、車のハザードをつけて脇に止め、車から降りて来た。
そして双葉から、米とエコバッグを取る。
「ありがとう…!」
後部座席に荷物を乗せると、助手席を開けた。
「乗って?」
「うん」
双葉が乗り込むと、ドアを閉めた。
「久しぶりだね!」
ゆっくり走らせながら言った、アキヒコ。
「そうだね!
さっきまでカヨとお茶してたんだよ?」
「えーそうなの!?
俺も呼んでよ〜!」
「あ…そうだよね…(笑)
次は、誘うね!」
「うん、そうして?」
アキヒコは、見た目がかなり怖い。
しかし性格はいわゆる陽キャで、友人も多く、一緒にいて楽しい人だ。
カヨの友人ということもあり、双葉も心を許している。
「あ!そうそう!」
思い出したように言う、アキヒコ。
「ん?」
「結婚、おめでとう!」
「あ…ありがとう…!」
「カヨにさ。
写真見せてもらったんだが、ヤバいな?(笑)」
「ヤバい?」
「マジでお姫様みたいだった!
めっちゃ可愛かった!
旦那は良いな~、こんな可愛い嫁さん貰えて!」
「そんなことないよ?」
「なんで?」
「私達、政略結婚だし…
カヨから聞いてない?」
「知ってるよ?
でも、やっぱ羨ましい!
政略結婚だとしても、双葉ちゃんみたいな嫁さん欲しい!」
「そう?」
「うん!
可愛いし、いつも一生懸命だし、ピュアで尽くしてくれそうじゃん?」
「紅羽さんも……」
「ん?」
「旦那さんもそう思ってくれてるかな?」
「……と思うよ?」
「私のことを好きじゃなくても、私をお嫁さんにして良かったって思ってくれてるかな?」
「嫌だったら、別れるだろ?普通。
それか、浮気するとか!」
「………そっか」
「そんな気配あるの?」
「ないよ?
お仕事終わったらすぐに帰って来てくれるし、お休みの日は一緒にいてくれる。
いつも傍にいてくれるよ!
…………それとも、私が鈍くて知らないだけかな?」
「だったら、大丈夫だと思うけどなぁー」
そして、双葉の横で車が止まった。
「双葉ちゃん!」
助手席の窓が開いて、運転席の方から男性が呼びかけてきた。
「え…!?
アキヒコさん!?」
アキヒコは、カヨの高校生の時の元彼の友人。
大学生の頃は、よくカヨを入れて三人で食事していた。
元彼と別れてからもカヨは仲良くしていて、互いにウマが合う。
互いに恋愛感情はないが、カヨの仲良い男友達である。
「買い物?」
「うん…!」
「よかったら乗って?
家まで送るよ!」
そう言ったアキヒコは、車のハザードをつけて脇に止め、車から降りて来た。
そして双葉から、米とエコバッグを取る。
「ありがとう…!」
後部座席に荷物を乗せると、助手席を開けた。
「乗って?」
「うん」
双葉が乗り込むと、ドアを閉めた。
「久しぶりだね!」
ゆっくり走らせながら言った、アキヒコ。
「そうだね!
さっきまでカヨとお茶してたんだよ?」
「えーそうなの!?
俺も呼んでよ〜!」
「あ…そうだよね…(笑)
次は、誘うね!」
「うん、そうして?」
アキヒコは、見た目がかなり怖い。
しかし性格はいわゆる陽キャで、友人も多く、一緒にいて楽しい人だ。
カヨの友人ということもあり、双葉も心を許している。
「あ!そうそう!」
思い出したように言う、アキヒコ。
「ん?」
「結婚、おめでとう!」
「あ…ありがとう…!」
「カヨにさ。
写真見せてもらったんだが、ヤバいな?(笑)」
「ヤバい?」
「マジでお姫様みたいだった!
めっちゃ可愛かった!
旦那は良いな~、こんな可愛い嫁さん貰えて!」
「そんなことないよ?」
「なんで?」
「私達、政略結婚だし…
カヨから聞いてない?」
「知ってるよ?
でも、やっぱ羨ましい!
政略結婚だとしても、双葉ちゃんみたいな嫁さん欲しい!」
「そう?」
「うん!
可愛いし、いつも一生懸命だし、ピュアで尽くしてくれそうじゃん?」
「紅羽さんも……」
「ん?」
「旦那さんもそう思ってくれてるかな?」
「……と思うよ?」
「私のことを好きじゃなくても、私をお嫁さんにして良かったって思ってくれてるかな?」
「嫌だったら、別れるだろ?普通。
それか、浮気するとか!」
「………そっか」
「そんな気配あるの?」
「ないよ?
お仕事終わったらすぐに帰って来てくれるし、お休みの日は一緒にいてくれる。
いつも傍にいてくれるよ!
…………それとも、私が鈍くて知らないだけかな?」
「だったら、大丈夫だと思うけどなぁー」