「君を愛することはない」ってラブラブハッピーエンドへの常套句じゃなかったんですか!?
「俺達には身分差があったから」
「そんなのっ!」
関係ないと言おうとして、ぎりぎりのところで思いとどまる。
“私にとっては関係なくても、コルンにとってはそうじゃないんだわ”
私に男漁りの噂が出た時、それだけで私の元にたくさんの婚約申込書が届いた。
それはもちろん私に対しての想いがある訳ではなく、父が第一騎士団長という事実と侯爵家という家柄。
そして私と結婚すれば次期侯爵になれるという理由からなのだ。
“もしかしたら私の知らないところで何か言われたりしていたのかもしれないわね”
もし彼が影で心無い言葉を言われていたのなら。そう思うと私の心がツキリと痛む。
そしてそれと同時に、私が愚かなことを口走ったあの瞬間まで彼が婚約破棄を言い出さなかったのは、さっき伝えてくれた気持ちからなのだと気付き胸の奥が熱くなった。
“大事に、したいわ”
私がそう言った陰口を噂ですら一切聞かなかったのは、きっとコルンが全て引き受けてきてくれていたからだろうから。
――私はもう、間違えないから。
「愛しているわ、コルン。愛するつもりがないなんて嘘、最初からずっと愛してた」
「そんなのっ!」
関係ないと言おうとして、ぎりぎりのところで思いとどまる。
“私にとっては関係なくても、コルンにとってはそうじゃないんだわ”
私に男漁りの噂が出た時、それだけで私の元にたくさんの婚約申込書が届いた。
それはもちろん私に対しての想いがある訳ではなく、父が第一騎士団長という事実と侯爵家という家柄。
そして私と結婚すれば次期侯爵になれるという理由からなのだ。
“もしかしたら私の知らないところで何か言われたりしていたのかもしれないわね”
もし彼が影で心無い言葉を言われていたのなら。そう思うと私の心がツキリと痛む。
そしてそれと同時に、私が愚かなことを口走ったあの瞬間まで彼が婚約破棄を言い出さなかったのは、さっき伝えてくれた気持ちからなのだと気付き胸の奥が熱くなった。
“大事に、したいわ”
私がそう言った陰口を噂ですら一切聞かなかったのは、きっとコルンが全て引き受けてきてくれていたからだろうから。
――私はもう、間違えないから。
「愛しているわ、コルン。愛するつもりがないなんて嘘、最初からずっと愛してた」