「君を愛することはない」ってラブラブハッピーエンドへの常套句じゃなかったんですか!?
不思議に思い彼の顔を見上げると、そんな私の視線から逃げるようにコルンが顔を背けた。
「今日は獲物を狩るつもりはありませんでした」
「え」
「アリーチェ様が参加されると聞き、その、護衛をしようと思っていて」
「え、えっ! それってもしかして、私がまた危険に巻き込まれないように……?」
狩り場に飛び込んで獲物と間違われたり、さっきのように私では太刀打ちできない猛獣と遭遇してしまった時の為に、彼はこっそりと私の周りを警戒して守ってくれていたのだろう。
“そんなこと全然気付かなかったわ”
そして私に危険がなく気付かないままなら、そのまま姿を現すことも口にするつもりもなかったのかもしれない。
「コルン……!」
彼のその優しさと気遣いに、私はまた惚れ直す。
というかもう惚れっぱなしだ。
“ダメ、やっぱりコルンへの愛が溢れて止まらないわ!!”
「もう今すぐ私と――」
「そういえば、婚約破棄合意書の件ですが」
「……ひえっ」
やっぱり今すぐ結婚してと口走りそうになった私を止めたのは、コルンからのそんな一言。
そして私は告げられた単語にビクリと肩を跳ねさせる。
「今日は獲物を狩るつもりはありませんでした」
「え」
「アリーチェ様が参加されると聞き、その、護衛をしようと思っていて」
「え、えっ! それってもしかして、私がまた危険に巻き込まれないように……?」
狩り場に飛び込んで獲物と間違われたり、さっきのように私では太刀打ちできない猛獣と遭遇してしまった時の為に、彼はこっそりと私の周りを警戒して守ってくれていたのだろう。
“そんなこと全然気付かなかったわ”
そして私に危険がなく気付かないままなら、そのまま姿を現すことも口にするつもりもなかったのかもしれない。
「コルン……!」
彼のその優しさと気遣いに、私はまた惚れ直す。
というかもう惚れっぱなしだ。
“ダメ、やっぱりコルンへの愛が溢れて止まらないわ!!”
「もう今すぐ私と――」
「そういえば、婚約破棄合意書の件ですが」
「……ひえっ」
やっぱり今すぐ結婚してと口走りそうになった私を止めたのは、コルンからのそんな一言。
そして私は告げられた単語にビクリと肩を跳ねさせる。