シュガー・ハイ
そのおかげで、半年も無職の期間が出てしまったけれど。


その時だった。

ガヤガヤと音が聞こえて、静かだったオフィスに活気が出た。

「皆、お昼休憩から戻ったのかな。」

面接の人が、戻って来た社員の中から、一人の名前を呼んだ。

「里中君。来週から新しく入る人だよ。」

その言葉を聞いて、私は里中さんと目が合った。

その瞬間、私の唇は”カッコいい”と動いた。

「デザイナーしてます里中亮平です。宜しく。」

ハッとして、私は頭を下げた。

「大岩夏美です。こちらこそ、宜しくお願い致します。」

女子と間違えるくらいに、肌が白い。

切れ長の目も、セクシーに感じる。

こんなかっこいい人、この会社にいるんだ。

新しい会社に入るという気持ちと相まって、私の心臓はドキドキしていた。
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