君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
男の人の声は驚くほど優しいものだった。私が逃げ出したことについて怒っていないの?そんな風に思った時だった。勢いよくクローゼットが開いた。目の前に男の人が立っている。

「みぃつけた」

男の人が笑う。その笑みが怖くて私は逃げ場なんてないのに後ずさる。すぐに男の人に腕を掴まれてしまった。

「どうして逃げたのか、あのお部屋でじっくり話そうね」

そう言った彼の目は笑っていなかった。これから起こることを想像し、私の頰を涙が伝った。














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