君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
ホームシック
寝返りを打った時、違和感を感じた。私の部屋に置いてあるベッドはこんなにも柔らかかったっけ?次第に意識が覚醒していく。

「えっ……ここどこ……?」

大きな柔らかいベッドに私は寝かされていた。体を起こして辺りを見ると、ベッドと小さなテレビ以外何もない。寝室みたいだ。でもこの部屋に見覚えはない。

「どういうこと?」

昨日は大学から帰って、ご飯を食べて、お風呂に入って、いつものように寝たはずだ。着ているパジャマだって変わっていない。でも私は知らない部屋で寝かされている。

ベッドから起き上がり、出入り口であろうドアへと向かう。私はどうしてこんなところにいるんだろう?誰かに連れ去られたの?パニックを起こしそうになりながら、ドアノブに触れる。ドアは何の抵抗もなく開いた。

ドアの先にある廊下は、やっぱり私の見覚えのあるものではなかった。一体ここは誰の家なの?そんな疑問を覚えつつ、廊下を歩く。すると玄関らしきドアを見つけた。
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