君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
午後五時。仕事が終わる。私はすぐに通勤用の鞄を手にした。今日だけは残業はしていられない。
「花音(かのん)、もう帰るの?」
「うん。彼氏の誕生日プレゼント候補を探そうと思って」
早口で言い、会社を足早に出た。駅前まで向かう。もちろん家に帰るためじゃない。駅前のデパートで色々見ようと思ったんだ。
(大輝くん、物欲がないからどういうものを選ぼうかな……)
それとなくほしいものを聞いてみたんだけど、大輝くんは「特にないかな」としか言わなかった。でもケーキだけを用意するのは申し訳ないし、店員さんと相談しながらプレゼントを選ぼう。
そう思いながらデパートに入ろうとした時、スマホが振動した。鞄の中から取り出すと、大輝くんからLINEが送られてきている。
『もう仕事終わったんだよね?まだ帰らないの?』
もしかして会社の前で待ってくれているのかな。でもデパートにいるなんて知られたら、ここに来た意味がなくなってしまう。
『ごめんね。今日は遅くなりそうだから、私を待たずに帰って』
「花音(かのん)、もう帰るの?」
「うん。彼氏の誕生日プレゼント候補を探そうと思って」
早口で言い、会社を足早に出た。駅前まで向かう。もちろん家に帰るためじゃない。駅前のデパートで色々見ようと思ったんだ。
(大輝くん、物欲がないからどういうものを選ぼうかな……)
それとなくほしいものを聞いてみたんだけど、大輝くんは「特にないかな」としか言わなかった。でもケーキだけを用意するのは申し訳ないし、店員さんと相談しながらプレゼントを選ぼう。
そう思いながらデパートに入ろうとした時、スマホが振動した。鞄の中から取り出すと、大輝くんからLINEが送られてきている。
『もう仕事終わったんだよね?まだ帰らないの?』
もしかして会社の前で待ってくれているのかな。でもデパートにいるなんて知られたら、ここに来た意味がなくなってしまう。
『ごめんね。今日は遅くなりそうだから、私を待たずに帰って』