君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
雪
風雅(ふうが)と名乗った男は白が好きらしい。
白で統一された家具。白い壁紙。そして私に着せられた真っ白なドレス。まるでウェディングドレスみたいな真っ白なドレスは、ここに連れて来られてから毎日のように着ている。デザインは違えど色はいつも白と決められている。
「綺麗だよ、紗夜(さよ)」
椅子に座った状態の私に風雅は触れる。目の前にある鏡には、無表情な私と熱を含んだ目をした風雅が映っている。私たちの表情はあまりにも真反対だ。
手入れの行き届いた髪を風雅は愛おしげに見ていた。それに対して私は何も言わず、ドレスのスカート部分を握り締めて耐える。この人に何を言っても無駄だ。それをわかっているから口を聞きたくない。
アニメのお嬢様の部屋かと思うほど広い部屋には、天井に近いところに窓があり、そこから青空や太陽の光を見ることができる。でもそれだけだ。私は外の世界とはほとんど強制的に引き離され、この真っ白な牢獄の中に閉じ込められている。
白で統一された家具。白い壁紙。そして私に着せられた真っ白なドレス。まるでウェディングドレスみたいな真っ白なドレスは、ここに連れて来られてから毎日のように着ている。デザインは違えど色はいつも白と決められている。
「綺麗だよ、紗夜(さよ)」
椅子に座った状態の私に風雅は触れる。目の前にある鏡には、無表情な私と熱を含んだ目をした風雅が映っている。私たちの表情はあまりにも真反対だ。
手入れの行き届いた髪を風雅は愛おしげに見ていた。それに対して私は何も言わず、ドレスのスカート部分を握り締めて耐える。この人に何を言っても無駄だ。それをわかっているから口を聞きたくない。
アニメのお嬢様の部屋かと思うほど広い部屋には、天井に近いところに窓があり、そこから青空や太陽の光を見ることができる。でもそれだけだ。私は外の世界とはほとんど強制的に引き離され、この真っ白な牢獄の中に閉じ込められている。