君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜

「何かご用ですか？生徒会長」

「茜（あかね）さん、そんな他人行儀な言い方はやめてほしいな。同じクラスメートなんだし」

生徒会長を無視して私は雑草に再び目を向ける。この人に会ったせいで嫌な気分がまた蘇ってきてしまった。最悪だ……。

「ところで茜さん、この前の告白考え直してくれましたか？」

裏庭の空気がガラリと変わる。生徒会長の顔は優しいものではなく、まるで狩りをする前の猛獣のようにギラギラとした目をこちらに向けている。ゾワリと寒気が走り、思わず後ずさった。

「か、考えは変わりません！私は会長とは付き合えません！」

私は数週間前、この生徒会長に呼び出されて告白された。会長とは同じクラスメートというだけで特に接点はない。だから当然断った。そうしたら次の日から嫌がらせをされるようになったのだ。

「僕と付き合わないからそうやって嫌がらせをされているんじゃないかな？今ここでOKしてくれるのなら、僕がその嫌がらせを止めてあげるよ」