君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
リボン
その日は私にとって特別な日だった。今日は文化祭。学校中の雰囲気がガラリと変わる特別な日だ。

私のクラスはコスプレカフェをすることになった。私たちはアニメキャラのコスプレをし、そのアニメキャラになりきって接客するんだ。私は手に持った紙袋を見て微笑む。この中に私の一番好きなアニメキャラのコスプレ衣装が入っている。

（楽しみ！）

今日のために準備をみんなで力を合わせて頑張ってきた。絶対に素敵な一日にしたい。足が浮き足立って胸が高鳴っていく。

その時だった。私の横に車が停まる。大きな黒い車だ。何だろう、そう思った瞬間にスライド式のドアが開いて中から黒いスーツを着た男の人が降りてきた。

「きゃッ！」

腕を掴まれて一瞬のうちに車の中に引き摺り込まれる。シートに押し倒されて、私は完全にパニックになった。

「嫌！！離して！！」

必死に抵抗するものの、男の人に押さえ付けられて逃げることはできない。涙が頰を伝った。
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