君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
零時を過ぎたら
仕事を今日も頑張って、一人暮らしをしているマンションまで帰って来た。夕食を食べるのも億劫なほど疲れている。お風呂を沸かして入り、適当に部屋着に着替えてベッドにダイブ。

（ああ〜……。やっと寝れる……）

この数日仕事が本当に忙しかった。明日からようやく連休だ。お昼までゆっくり寝て、カフェにでも行ってスイーツを楽しもう。

明日の予定を考えながら、私の意識は深い眠りに落ちていった。



誰かに頭を撫でられているような気がする。夢の世界に沈んでいた意識がだんだんと覚醒していった。

「誰……？」

目を開けた時、ベッドの傍に腰掛けて私に触れていたのは見知らぬ男だった。一気に眠気が吹っ飛んでいく。

「あ、あなたは誰？」

疲れ切っていたとはいえ、ドアや窓の鍵はちゃんと閉めたはずだ。カタカタと体が震えて呼吸が荒くなっていくのを感じた。

「落ち着いて。ほら、呼吸が荒くなってる」

男性が私に近付き、両肩に触れた。そしてゆっくりと呼吸をするように言ってくる。
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