君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
「クリスマスプレゼント、お前はどっちがいいか選ばせてやるよ」

私の目の前に座った実くんは楽しそうに笑う。その笑みにゾッと寒気が走った。きっとろくなものじゃない。顔が引き攣っていく。

「プレゼント?」

「ああ。一つは今から婚姻届を書いて結婚し、仕事を辞める。もう一つは……」

実くんが私の下腹部に触れる。そして愛おしげにそこを撫でた。

「今からガキ作って仕事を辞めて結婚する。どうする?」

実くんの目が怖い。未だに下腹部を撫でている手が怖い。全てが怖い。目から涙が溢れていく。

「安心しろよ。お前が俺の言うこと聞いていたら大事にしてするからさ。楓のことも、ガキも、全部俺が守ってやる。どっちにするんだ?お前が決めないなら俺が決めるぞ?」

どちらを選んでも私にとっては地獄だ。こんなプレゼントいらない。でも、それを言う権利は私にはなかった。








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