君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
でもすぐに仁に捕まってしまって、それから「お仕置き部屋」に連れて行かれた。その時に酷いことをされた。私が声を出せなくなるほど痛め付けた後、仁は低い声で言った。

「次にまた俺に反抗したらこうだからな」

そう言われていたのに、私はごく普通の日常に戻りたくて仁から逃げようとした。今日だってそうだ。仁が目を離した隙にこのマンションから逃げようとして、呆気なく捕まった。

「お仕置き部屋」の中にはベッドが一つ。そしてそばに置かれた棚には鞭や手錠などの拘束具が並んでいる。私の体がガタガタと大きく震えた。でも仁は気にする様子もせずに私を乱暴にベッドに放り投げる。

「うっ!」

手首に冷たい感触が走る。手錠だ。手錠をベッドの柵に繋げられて逃げられなくなる。足首も同様にベッドに縛り付けられてしまった。うつ伏せの状態のまま、私はただ震えることしかできない。

「何でお前は俺から逃げようとするんだよ」

仁は私の頭を撫でる。また髪を乱暴に掴まれると身構えていた私は、びくりと体を強張らせた。仁は大きく息を吐く。
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