君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
「えっ?今何時?」

時計を見ると針はお昼を指そうとしていた。まずい。仕事をしなくちゃ。重い体を引き摺るように歩き、寝室のドアを開けようとする。でもドアは押しても引いても開かない。

「えっ?どうして?」

ガチャガチャとドアノブを回していると、「まどか、起きたの?」とドアの外から渉の声がした。私はドアを叩く。

「ねえ、ドアが開かないの!開けて!」

「それは無理だよ。だってドアが開かないようにしたのは俺だし」

「えっ?何で……」

「だって、こうしたらまどかは外に出ないじゃないか。大事なものはしまっておかなきゃね」

幸せそうな渉の声が聞こえてくる。私は絶望してその場に崩れ落ちるしかなかった。









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