君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
そう言いながら私はキッチンへと向かう。悠二は甘いものが苦手だ。だから私が普段飲んでいるココアじゃなくてホットコーヒーでも出そう。そう思いながらマグカップを戸棚から取ったその時、「なぁ」と低い声が響いた。
振り返ってびっくりする。さっきまでリビングのソファに座っていたはずの悠二が、いつの間にか私のすぐ後ろに立っていた。思わずマグカップを落としてしまいそうになってしまう。
「もうびっくりした〜。どうしたの?」
「このチョコケーキ、誰に渡すんだよ」
悠二の指差した先にあるのは、冷蔵庫に入れるのを忘れていたチョコレートケーキ。チョコレートの手作りお菓子なんて、恋愛ごとに疎い人だってバレンタイン用だってわかっちゃうよね。
「えっと……」
最初は「友達に」って言おうと思ってた。でも悠二の目の圧が怖くて、告白する予定の人の名前を言ってしまう。悠二とはクラスが違うから、その人のことを知っているかわからないけど。
「そうか」
悠二は短くそう言った後、チョコレートケーキを素手で掴んだ。そして口の中に入れる。
振り返ってびっくりする。さっきまでリビングのソファに座っていたはずの悠二が、いつの間にか私のすぐ後ろに立っていた。思わずマグカップを落としてしまいそうになってしまう。
「もうびっくりした〜。どうしたの?」
「このチョコケーキ、誰に渡すんだよ」
悠二の指差した先にあるのは、冷蔵庫に入れるのを忘れていたチョコレートケーキ。チョコレートの手作りお菓子なんて、恋愛ごとに疎い人だってバレンタイン用だってわかっちゃうよね。
「えっと……」
最初は「友達に」って言おうと思ってた。でも悠二の目の圧が怖くて、告白する予定の人の名前を言ってしまう。悠二とはクラスが違うから、その人のことを知っているかわからないけど。
「そうか」
悠二は短くそう言った後、チョコレートケーキを素手で掴んだ。そして口の中に入れる。