君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
「OK!」

研二さんは水色のマニキュアを爪の先端まで丁寧に塗ってくれた。塗られながら私は窓の外を見る。今日もいい天気だ。休日だし、観光地は人で賑わってるんだろう。

「綺麗に塗れたよ。未来はどんな色でも似合うね」

研二さんが私の手を取り、何度もそこに口付ける。少し擽ったく感じながら、私は「ありがとうございます」とお礼を言った。その時、研二さんの雰囲気が少し変わる。優しくて穏やかな雰囲気が、獲物を追い詰めた獣のように変わった。

「俺ね、綺麗な未来の爪を見ると自分の爪と交換したくなっちゃうんだ。体の一部を交換したら永遠に繋がったように感じると思うんだよね。ねぇ、未来はどう思う?」

背筋を嫌な汗が伝う。それは、研二さんの言葉が冗談ではなく本気で言っているのだとわかったから。











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