君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
『明日香先輩、今からこの場所に来てくれませんか?』
新一くんが指定したのは、街外れの廃工場だった。不気味で心霊スポットとしても知られている場所だ。そんなところ行きたくない。でも行かないといけない気がして、私はこっそり家を出る。廃工場までは家から自転車で二十分くらいで着く。
夜の廃工場は不気味さがさらに増している。こんなところに呼び出すなんて、新一くんどうしたんだろう……。不安を感じながら廃工場の扉を開ける。
「新一くん?いるの?」
大きめの声で呼びながら一歩を踏み出す。すると、足元がビチャッと音を立てた。地面がヌラヌラと濡れている。水?いや違う。漂ってくる臭いは水のものじゃない!
「ひっ……!」
恐る恐るスマホのライトで地面を照らすと口から悲鳴が漏れた。廃工場の埃っぽい地面は赤く染まっている。血だ。誰かが怪我をしているのだろうか。もしかして怪我をしてるのは新一くん?
「し、新一くん?怪我してるの?」
また一歩を踏み出す。噎せ返るような鉄の臭いに気分が悪くなっていく。でもここまで来たら帰れない。ライトで先を照らす。そして、後悔した。
新一くんが指定したのは、街外れの廃工場だった。不気味で心霊スポットとしても知られている場所だ。そんなところ行きたくない。でも行かないといけない気がして、私はこっそり家を出る。廃工場までは家から自転車で二十分くらいで着く。
夜の廃工場は不気味さがさらに増している。こんなところに呼び出すなんて、新一くんどうしたんだろう……。不安を感じながら廃工場の扉を開ける。
「新一くん?いるの?」
大きめの声で呼びながら一歩を踏み出す。すると、足元がビチャッと音を立てた。地面がヌラヌラと濡れている。水?いや違う。漂ってくる臭いは水のものじゃない!
「ひっ……!」
恐る恐るスマホのライトで地面を照らすと口から悲鳴が漏れた。廃工場の埃っぽい地面は赤く染まっている。血だ。誰かが怪我をしているのだろうか。もしかして怪我をしてるのは新一くん?
「し、新一くん?怪我してるの?」
また一歩を踏み出す。噎せ返るような鉄の臭いに気分が悪くなっていく。でもここまで来たら帰れない。ライトで先を照らす。そして、後悔した。