君は僕のもの〜ヤンデレ短編集〜
猫みたいな君に
突然だが私は旅行が好きだ。国内旅行も好きだし海外旅行も好き。旅行に行くためだけに働いていると言っても過言じゃない。旅行に行く時は大体一人旅だ。

でも彼氏の秀一(しゅういち)は一人で旅行することをよく思っていない。というより、旅行関係なく私が一人で外出すること自体あまりいいように思っていないと思う。

『梓(あずさ)のことが心配だ。いっそのこと同棲しないか?』

二ヶ月前にそう言われたけど、私はそれを断った。まだ自由でいたい。きっと同棲したら一人旅なんてできなくなる。まだまだ行きたいところはたくさんある。

そんな私は今、キャリーケースを押しながら家に向かっている。秀一が仕事でアメリカ出張に行くと聞いたから、私も旅行に行っていたんだ。行き先はベトナム。秀一が日本にいない時くらい、好きにしていいよね。

「楽しかった〜!」

空気を大きく吸い込みながら私は笑う。本場の春巻きフォーおいしかったし、リンウン寺院やハロン湾クルーズなどなど観光地をいっぱい楽しめた!
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