わたしのプリンスさま〜冴えない男子の育て方〜
第3章〜ピグマリオン効果・教育心理学における心理的行動に関する考察〜⑪
女子学生のグリークラブによるアカペラのステージが終わると、いよいよ、寿太郎たち兄妹の出番だ。
「お兄、ココロの準備はイイ? プランBで行くよ!」
「オッケー! けど、柚寿がクオリティを捨てて、そのオチにこだわるとは、よほど、腹が立ってるんだな?」
寿太郎の確認を兼ねた一言に応じると、|柚寿《ゆずは黙ってうなずき、自分自身に言い聞かせるようにつぶやいた。
「自分の見る目のなさも、含めてね……じゃ、行くよ!」
そう気合を入れて、彼女は、友人の佳奈や寿太郎のクラスメートたちに手を振り、舞台に視線を向けている。
すると、彼らのステージ登壇に合わせて、『トイ・ストーリー2』の劇伴曲『ザーグの惑星』が流れ始め、十数秒後、BGMは、ファットボーイ・スリムの『Because We Can』に切り替わった。
この流れで、彼ら兄妹の演目のジャンルが、映画や洋楽に詳しくない人間(ちなみに、出演者のである柚寿自身もその部類に入っている)にも伝わったようである。
♪ Because we can, can, can
♪ Yes we can, can, can, can
♪ Can, can, can, can, can
♪ Oh, oh
♪ Oh, oh
太郎&柚寿「どうも〜! シトラス・Fで〜す!」
太郎「ぼくら、兄の寿太郎と――――――」
柚寿「妹の柚寿のふたりで、お笑いやらせてもらってます〜。初めての人、名前だけでも覚えて帰ってくださいね〜。まぁ、自分たちふたりも、これから、がんばっていかなアカンな〜言うてるところなんですけど……ところで、お兄ちゃん、わたし、最近、気になってることがあるねん」
太郎「なんや、急に……気になることて?」
柚寿「最近、わたしの周りでな、『蛙化現象』で、好きやった男子に幻滅してしまうってコが多いんよ……」
太郎「あ〜、蛙化現象か……最近、良く聞くワードやな……ここのお客さんには、いまさら、説明するまでもないかも知れませんが……蛙化現象っていうのは、『好意を抱いている相手が自分に好意を持っていることが明らかになると、その相手に対して嫌悪感を持つようになる現象を指す心理学用語』のことです。『二◯二◯年代に入ってからは、交際相手などの嫌な面を見て幻滅する意味でも使われている』らしいですよ」
(説明参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/蛙化現象 より)
柚寿「真面目か!? いかにも、ウィキペディアで調べてきたような説明やな〜。そういう、面白みのないところが、お兄ちゃんが、女子にモテへん理由のひとつやねんなぁ〜」
太郎「ちょっと待て! お客さんに説明しただけやのに、なんで、そこまで言われなアカンねん! たしかに、いまの説明は、ウィキペディアに掲載されてる文章やけども……」
柚寿「えっ!? ホンマに、ウィキペディアの文章を暗記してたん? 普通に引くし、キモいんですけど……」
太郎「なんで、キモい言われなアカンねん! 意味不明すぎるやろ……」
柚寿「まあ、それより、蛙化現象のことをわかってもらったところで……友だちから聞いた蛙化現象あるあるベスト5を発表したいと思います! ほな、ちょっとやってみるで! まずは、第5位!」
太郎「うわ……いきなり、なんか始まった……」
柚寿「さいきん、クラスのあの男子、気になるなぁ〜。そうだ! SNSで、なにか、つぶやいてないか確認してみよう! 深津寿太郎で検索……あっ、出てきた! ――――――えっ、ナニこの古臭いギャグ漫画みたいなアイコン……普通に無理なんだけど……キモ……はい、蛙化!」
太郎「えっ!? つぶやきを見る前に? いまの流れで、ナニか幻滅するところあった?」
柚寿「蛙化現象あるある第5位 SNSのアイコンがダサい! 『ダサいとなんか引く』『SNSのアイコンがダサいと古い人間に思われる』『普通にキモい』『冷める……w』」
太郎「ちょっ……柚寿さん、それ理不尽すぎません? アカウントのアイコンくらい好きな画像を設定させてくれよ!?」
柚寿「じゃあ、次は、第4位! あ〜、今日は寿太郎クンとのデート。パンケーキ、どれも美味しそうだな〜」
太郎「柚寿ちゃん、食べたいモノは決まった?」
柚寿「うん! わたし、このベリーベリーとマカダミアナッツのプレミアムパンケーキにする」
太郎「そっか! じゃあ、店員さんを呼ぶね! すいません! あの〜、すいませ〜ん! 店員さ〜ん! ちょっと、すいませんて言ってるじゃないですか〜?」
柚寿「うわっ……ダサっ……はい、蛙化!」
太郎「えっ、これだけで? ドコに蛙化要素が!?」
柚寿「蛙化現象あるある第4位 店員さんを呼んでも気付かれない! 『なんか見てて可哀想』『普通に気まづくて蛙化する』『さすがに引くかも(笑)』『イヤだ……w』」
太郎「店員さんに気づかれないのは、自分のせいじゃなくね? それだけで、ドン引きされんの?」
柚寿「男性諸君、女子に引かれたくなかったら、よく通るイケボを手に入れるために、ボイス・トレーニングを怠らないようにね!」
太郎「どんなアドバイスやねん、それ……」
柚寿「続いて第3位! 今日は、寿太郎クンと映画デート! 『デッドプール』の新作、楽しみだな〜」
太郎「ギャハハハハ! オープニングから、そう来るか! さすがは、デップー! 今回も最高だね、柚寿ちゃん!」
柚寿「この人、大人しく映画を観れないの……? はい、蛙化!」
太郎「えっ? いや……えっ!? アクション・コメディの笑いどころで笑っただけじゃん!?」
柚寿「蛙化現象あるある第3位 映画館で大声で笑う! 『笑い堪えるならわかるけど堂々となら冷める』『静かに見たいのにガチで笑われてると……』『さすがに引くかも(笑)』『イヤだ……w』まぁ、個人的には、大声で笑われるより、笑いのツボが合わない方が萎えるけどな〜」
理不尽さしか感じられない蛙化現象のランキング発表は続く――――――。
「お兄、ココロの準備はイイ? プランBで行くよ!」
「オッケー! けど、柚寿がクオリティを捨てて、そのオチにこだわるとは、よほど、腹が立ってるんだな?」
寿太郎の確認を兼ねた一言に応じると、|柚寿《ゆずは黙ってうなずき、自分自身に言い聞かせるようにつぶやいた。
「自分の見る目のなさも、含めてね……じゃ、行くよ!」
そう気合を入れて、彼女は、友人の佳奈や寿太郎のクラスメートたちに手を振り、舞台に視線を向けている。
すると、彼らのステージ登壇に合わせて、『トイ・ストーリー2』の劇伴曲『ザーグの惑星』が流れ始め、十数秒後、BGMは、ファットボーイ・スリムの『Because We Can』に切り替わった。
この流れで、彼ら兄妹の演目のジャンルが、映画や洋楽に詳しくない人間(ちなみに、出演者のである柚寿自身もその部類に入っている)にも伝わったようである。
♪ Because we can, can, can
♪ Yes we can, can, can, can
♪ Can, can, can, can, can
♪ Oh, oh
♪ Oh, oh
太郎&柚寿「どうも〜! シトラス・Fで〜す!」
太郎「ぼくら、兄の寿太郎と――――――」
柚寿「妹の柚寿のふたりで、お笑いやらせてもらってます〜。初めての人、名前だけでも覚えて帰ってくださいね〜。まぁ、自分たちふたりも、これから、がんばっていかなアカンな〜言うてるところなんですけど……ところで、お兄ちゃん、わたし、最近、気になってることがあるねん」
太郎「なんや、急に……気になることて?」
柚寿「最近、わたしの周りでな、『蛙化現象』で、好きやった男子に幻滅してしまうってコが多いんよ……」
太郎「あ〜、蛙化現象か……最近、良く聞くワードやな……ここのお客さんには、いまさら、説明するまでもないかも知れませんが……蛙化現象っていうのは、『好意を抱いている相手が自分に好意を持っていることが明らかになると、その相手に対して嫌悪感を持つようになる現象を指す心理学用語』のことです。『二◯二◯年代に入ってからは、交際相手などの嫌な面を見て幻滅する意味でも使われている』らしいですよ」
(説明参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/蛙化現象 より)
柚寿「真面目か!? いかにも、ウィキペディアで調べてきたような説明やな〜。そういう、面白みのないところが、お兄ちゃんが、女子にモテへん理由のひとつやねんなぁ〜」
太郎「ちょっと待て! お客さんに説明しただけやのに、なんで、そこまで言われなアカンねん! たしかに、いまの説明は、ウィキペディアに掲載されてる文章やけども……」
柚寿「えっ!? ホンマに、ウィキペディアの文章を暗記してたん? 普通に引くし、キモいんですけど……」
太郎「なんで、キモい言われなアカンねん! 意味不明すぎるやろ……」
柚寿「まあ、それより、蛙化現象のことをわかってもらったところで……友だちから聞いた蛙化現象あるあるベスト5を発表したいと思います! ほな、ちょっとやってみるで! まずは、第5位!」
太郎「うわ……いきなり、なんか始まった……」
柚寿「さいきん、クラスのあの男子、気になるなぁ〜。そうだ! SNSで、なにか、つぶやいてないか確認してみよう! 深津寿太郎で検索……あっ、出てきた! ――――――えっ、ナニこの古臭いギャグ漫画みたいなアイコン……普通に無理なんだけど……キモ……はい、蛙化!」
太郎「えっ!? つぶやきを見る前に? いまの流れで、ナニか幻滅するところあった?」
柚寿「蛙化現象あるある第5位 SNSのアイコンがダサい! 『ダサいとなんか引く』『SNSのアイコンがダサいと古い人間に思われる』『普通にキモい』『冷める……w』」
太郎「ちょっ……柚寿さん、それ理不尽すぎません? アカウントのアイコンくらい好きな画像を設定させてくれよ!?」
柚寿「じゃあ、次は、第4位! あ〜、今日は寿太郎クンとのデート。パンケーキ、どれも美味しそうだな〜」
太郎「柚寿ちゃん、食べたいモノは決まった?」
柚寿「うん! わたし、このベリーベリーとマカダミアナッツのプレミアムパンケーキにする」
太郎「そっか! じゃあ、店員さんを呼ぶね! すいません! あの〜、すいませ〜ん! 店員さ〜ん! ちょっと、すいませんて言ってるじゃないですか〜?」
柚寿「うわっ……ダサっ……はい、蛙化!」
太郎「えっ、これだけで? ドコに蛙化要素が!?」
柚寿「蛙化現象あるある第4位 店員さんを呼んでも気付かれない! 『なんか見てて可哀想』『普通に気まづくて蛙化する』『さすがに引くかも(笑)』『イヤだ……w』」
太郎「店員さんに気づかれないのは、自分のせいじゃなくね? それだけで、ドン引きされんの?」
柚寿「男性諸君、女子に引かれたくなかったら、よく通るイケボを手に入れるために、ボイス・トレーニングを怠らないようにね!」
太郎「どんなアドバイスやねん、それ……」
柚寿「続いて第3位! 今日は、寿太郎クンと映画デート! 『デッドプール』の新作、楽しみだな〜」
太郎「ギャハハハハ! オープニングから、そう来るか! さすがは、デップー! 今回も最高だね、柚寿ちゃん!」
柚寿「この人、大人しく映画を観れないの……? はい、蛙化!」
太郎「えっ? いや……えっ!? アクション・コメディの笑いどころで笑っただけじゃん!?」
柚寿「蛙化現象あるある第3位 映画館で大声で笑う! 『笑い堪えるならわかるけど堂々となら冷める』『静かに見たいのにガチで笑われてると……』『さすがに引くかも(笑)』『イヤだ……w』まぁ、個人的には、大声で笑われるより、笑いのツボが合わない方が萎えるけどな〜」
理不尽さしか感じられない蛙化現象のランキング発表は続く――――――。