あの夏で待ってる



「おーい、お嬢さん」



はっと振り向くとそこには



「た・・壇上」

「なんで言い直すんだよ」

「いや、」

「元気にしてた?はるか」

「・・たくみこそ」

「俺は超元気!野球部エースの噂聞いてないの?」

「・・もう、連絡取ってる子いないから」



少しだけびっくりした顔をした壇上たくみ、小学校の時の同級生は

すぐに「そっか」と、にかっと笑った



「一人できたの?」

「いや、いとこと。たくみは?」

「俺は手伝いだよ、自治会のじいちゃんに駆り出されてさ」

「大変だね、」



誰かに話しかけられていると気付いたお母さんがいとこを連れていってしまった

2人になった気まずさにたえられなくて



「じゃ、」

「ちょっと付き合ってよ」

「え?手伝ってるんでしょ?」

「いーの、いーの、ずっと頑張ってんだから、ね、いこ!」


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