はないちもんめ

 どうして今まで誰も気がつかなかったのだろう。

 私達は五人でこの空き地に来た。


 なのに――


 いつの間にか、六人になっていた…――。



「痛いっ! 嫌っ、離して!!」急に、夏美ちゃんが声をあげた。



 見ると、女の子の右手が夏美ちゃんの手を力強く握っている。


『絶対、帰ラナイ。コノ友達ハ、私ガモラッタ…』



「お願い、離して! 帰らせてよ…」



『次ハ…アノ子ガ欲シイ』


 女の子が、私の隣にいる、亜由美ちゃんを指差して、にっ、と微笑んだ。



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