心霊物語 学校の怪談

第二話 夢鬼ごっこ

私たちは、いきなり女の子にそう言われて、困惑していた。

「友達を助けてほしい?どういうこと?」

女の子は笹倉美玲と名乗った。

しばらく友達が、学校に来ておらず家に行ってみたところ、どんなに起こしても目を覚さないのだという。

「私の友達、渡辺花梨って言うんですけど、学校に来なくなる前に、夢鬼鬼ごっこをやるって言ってたんです。私はそういうの怖かったし、走るのも遅いので断ったんですけど、花梨は他の友達を誘って、夢鬼ごっこをやったんだと思います」

「それで、なんで俺たちに助けを求めたの?俺たちはただ、夢鬼ごっこについて調べていただけだよ」

「それは、なんとなく先輩達だったら、助けてくれると思ったんです」

なんとなくでそんなことを頼むとは、なかなか度胸のある子だ。

普通だったら、怒らせるとか、考えてなかなか頼まない。

「わかったよ。引き受けよう」

桐ヶ谷くんはとんでないことをいい出した。

「桐ヶ谷くん何言ってるの?危ないよ」

「そうだけど、もう何日か日にちが経ってる。早くしないと、全員助けられなくなる」

「もう五日経ってるんです」

笹倉さんは、焦ったように言った。

「それにもう何人かつかまっているかもしれない。一人でも多く助け出さないと、あと七日しかないよ」

懇願するように、笹倉さんが私を見た。

「わかった。私も協力する」

「ありがとうございます」

笹倉さんが手を握ってきた。
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