大嫌いだった
朝、起きるとリビングには1枚の紙がおいていた。




お母さんからだ。




『 本命の人見つけたから、彼と暮らすね♡千鶴の新聞配達で稼いだお金ちょっとだけ借りてくね〜 ママより♡ 』






あの…っ







千鶴「 あのクソババアッッッーーーーーーーーーーー‼‼‼‼ 」






早朝の一条家に怒号が響いた。







蒼「 …また?笑 」






長男の蒼 (あお) が呆れたように聞いてきた。






千鶴「 うん。 」





陸「 本命本命ってあいつ何人本命いるんだよ 」




次男の陸(りく)も起きてきた。



薫「 まぁ、次も早々捨てられて帰ってくるって 」


そう冷静に答えてきたのは三男の薫(かおる)


翠「 千鶴ちゃん、おはよ! 」





ギュッ





と後ろから勢いよく抱きついてきたのは




四男である末っ子の翠( すい )。




そして私は、






千鶴「 …バイトするか 。 」





今日から高校1年生の






一条家の長女、千鶴( ちづる ) です 。







千鶴「 って、もうこんな時間?!?! 」





現在の時刻8:10



【 入学式開始まで 20分 】





千鶴「 やばいやばい、あんた達さっさと準備しな! 」







陸 「 そんなに急がなくていいだろ。だって、姉ちゃん異常に運動神経いいじゃん 」





そう、私は生まれつき運動神経が抜群にいい。




でも、




千鶴「 入学初日から全力ダッシュで登校してあだ名が『 新幹線女 』になったらどうすんの(泣) 」




陸、蒼、薫、翠(((( ネガティブ … ))))




そして無事、






私千鶴は全力ダッシュで学校に向かっております





もう





千鶴「 最っ悪… 」








「 みて―、ママあのお姉ちゃん車さんみたい 」


こちらをキラキラと見つめてくる女の子。



「 わぁ、何あの子、すごいわねぇ 」


ママ友さんと話している主婦の方





「 … 」




そしてそしてドン引きしている他校の学生諸君













…同じ学校の人はいませんように





やっべもう始まってる。








入る?入らない?






いや、どっちにしろ気まずいな








・・・







千鶴「 遅れてさーせんっしたああああああああああ‼‼‼ 」







…ヤンキーみたいだったか???





クスクス…




何あの子―


おもしろ〜




てか可愛くない?



キレーな子、変わってるけど






ひぃっ、






コソコソ言われてるぅ…





悪口…????







( 千鶴はネガティブです )





千鶴 「 ( 変なあだ名つけられませんように … ) 」





校長 「 え、えぇ~、まぁ、座ってください… 」




千鶴 「 はいぃ… 」







入学初日からやらかしたっっ(泣)









〜 入学式が終わり 〜




千鶴「 ボッチになりませんように ボッチになりませんように ボッチになりませんように 」





?「 あははっ 、 何あんた面白い〜笑 」




千鶴「 ひょえっ 」




美世「 よろしく!うちは美世( みよ )! 」




千鶴「 よよよよよよろしくお願いしますぅう 」





美世「 キョドりすぎ!笑 」







陽キャ…眩しいっ
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