大嫌いだった
― 陸side ―



凪 「 ・・・ 」



こ、これが





姉ちゃんの彼氏…


※違います




落ち着いてるし




賢そうだし




何より




イケメンだ…





いやいや落ち着け、陸





今まで俺達がどれだけ苦労してきたことか。




薫と蒼と協力して姉ちゃんに近づく男は全員排除してきた。




姉ちゃんに好意を抱いている者は裏で脅し、





姉ちゃんの靴箱に入っているラブレターや貢物を姉ちゃんが学校へ行くより早くに学校へ行って






姉ちゃんの靴箱から出しておく






これが俺達姉ちゃんの弟のルーティーンだろ!!!!




これまで姉ちゃんの事が好きだったやつにろくなやつはいなかった。




今回もそうに決まってる!!!!



陸「 と、時に凪さん、姉ちゃんの特徴とは 」



ここで大体の男は優しいとか可愛いと言う!!!!



知らねぇのかよ!!!




姉ちゃんは大の人見知り!



知らない人と話すのでさえキョドるんだ!!!




凪「 … ビビリ 」





なんっ…だと





姉ちゃんの長所ではなく、欠点を言う





これまでの男と違う…




だが




だがっっ





姉ちゃんはビビリじゃねぇ!!!!!







人見知りなんだ!






よって!





陸「 お前は姉ちゃんの彼氏失格だぁああああああああああああ!!!!!! 」





凪 「 いや、俺千鶴サンの彼氏じゃないけど 」





へ?




蒼「 え? 」





凪「 俺は千鶴サンのバイト先の同僚 」





な、





な、





陸「 なーんだっ!じゃあいいや!仲良くしような凪☆ 」





凪「 (変わり身早…) 」 





千鶴「 あんたら、ホントに何してんの…(引 」













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