この恋、最後にします。
ピピピピ・・・・ピピピ・・・・
「ん・・・」
ピピピピ・・・・ピピピ・・・・
「んんーーーっ!!!」
激しくなるアラームの音に自分も負けじと声を出す。
我ながら朝からよく声がでたのではないかと思ってしまう。
昨日の飲み会で大量にお酒を浴びたとは、思え・・・・おも・・・
・・・・思えない??
待って?
私は昨日、浴びるようにお酒を飲んだ、はず。
恥をさらすように皆の前でジョッキを持ち、さらにはお酒のコールをさせ、ビールを一気飲みした。
はず、である。
が、私は今ここで(ベッド)寝ている。
昨日、自分の足で家に帰った記憶がまるでない。
自分の家に・・・・しては、やけに寝心地がいいフカフカのマットレスだな。
「ん、」
え!!??
今誰の声!?
バッと横を見る。
顔が青ざめる。
「うっそ・・・」
頭を整理したいがために、乱れた髪をさらに乱らせるように頭を抱える。
あのツートンの髪色は、毛布にくるまれていても、顔が見えなくてもすぐに理解した。
いや、理解はできていない。
成宮くんが、横で寝ていることは見てわかる。
一応・・・という流れで自分が服を着ているか確認する。
「・・・助かった~」
服は昨日のままだ。
さて、なぜ私の隣に成宮くんがいるのか、なぜ私は自分の家にいないのか。
謎が綺麗に整理され、私は隣で寝ころんだままの成宮くんを見る。
「もう起きんの・・・はやくない?」
寝起きの成宮くんの声と表情は、母性本能をくすぐる。
目を搔く仕草も見ものであった。
って、そうじゃないそうじゃないでしょう。
「ねえ成宮くん、私昨日の記憶ないんだけど・・・」
「ああ、だろうね」
「ごめん、説明してくれる?」
「ああ、でもまあ、とりあえずご飯食べません?朝ごはん」