この恋、最後にします。
「水ようかんは、コレが終わった後に、3人で食べようか」
ニコニコと不敵な笑みは余計に気持ち悪さを感じさせ、私たちの表情を固めさせた。
「失礼ですが、柏木に何もしてませんよね」
もう、これは、クレームの対応なんかではない。
そんな言い訳で通用するものではない。
「はあ!?これはお前らの謝罪で自ら来てるんだろ!!??」
途端に声を上げる鈴木(様)はとても怖いものだった。
「私たちがお宅に謝罪に行っている理由は、鈴木様が大事なお客様だからです」
「おお、だよなあ、分かってんだったらとっとと服でも脱いで謝罪しろよ~」
「柏木にも同じことしましたね?」
「チッうるせえな、早くしろよ」
クレームがうまくいく三か条その③【笑顔】
「女だからってなめてちゃだめですよ?」
「おーい立つなよ、座ってね。気が強いのは見た目だけにしなよお嬢ちゃん」
近づいてきて私の腕を掴む鈴木(様)に私は、途端に身体が動く。
大きく踏み込み、肘を思いっきり上げて振り切り、腕を掴み返し、前に押し投げるように鈴木(様)を・・・
「ウ″ォ"ッッッ!!!!!!!」
「正解、気の強いのは見た目だけではありませんでした♪」
「なにすんだあ!!!」
「ソファに投げてやったんだから感謝しなさいよ」
と、私は笑顔のまま鈴木(様)の対応をやめない。
「何してるのか、分かってるのか!?け、警察呼ぶぞ!!!」
「どーぞ?」と、私はスマホの画面を見せる。
それは、私たちに淫らな強要をする鈴木(様)の録音が大音量で流れたのだった。
「ってめえ!!!!!録音は卑怯がするものだ!消せ!!!」
「・・・・ッ!!」
さっきの力ではない、強い力で私の腕を掴む。
振りほどこうにも全く抵抗できない。
まずい。
柏木さんは怯えながらも、警察に連絡しようと必死にスマホにしがみつく。
だが、それも叶わず、鈴木(様)に足で蹴られてしまう。
「柏木さんに手を出すな!!!」
「もういい、無理やりにでも抵抗させないようにしてやる。絶対このまま返さないぞ!」
「やめてっ・・・・!」