この恋、最後にします。
そうやって遊びに誘われるたびに思う。
成宮くんが誘っているのって、遊びというかデートって言っていいんだよね、と。
そんなこと気にしてしまうのは、地球上で私くらいだろうか。
それとあともう一つ。
朝、起きるたびに成宮くんを想ってしまうということ。
pppppp....
pppp........
【07:30】
昨日、成宮くん午前中だけ学校って言ってたっけ・・・。
なんて、無意識に思ってしまうのだ。
これが成宮くんの作戦なのであれば、なんて恐ろしく恋愛キラーなのだと身構えてしまいそうだ。
今日はせっかくの休みだ。
成宮くんの誘いを断ったにしろ、休みは有意義に使ってみたくなる日もある。
それが今日。
私は、朝ごはんを男らしく食い上げ、ラフな格好の服を選び、髪もとかしただけで、眼鏡をつける。
こんなもん、こんなもん。
自分に自信がないくせして近所の目なんてものは碌に気にもせずに過ごしている私は、ご近所に恵まれているとしか思えない。
というか、ご近所付き合いゼロに等しいため、こんなことができているのだ。
きっと成宮くんならご近所付き合いとか、余裕でできて、みんなから好かれておすそ分けなんかもらって可愛がられてそうだ。
「ふふ」思わず笑ってしまう。