この恋、最後にします。





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細野主任に連れられ、小さなカフェに2人。




「ごめん、外は暑いし、でも神子谷辛そうだから。話なら聞くから落ち着けよな」



気を遣ってくれているのか、主任はあまり私に近づこうとしなかった。



「すみません私ちょっと体調悪かったみたいで」



下手な言い訳。



でも、そうするしかないから。



細野主任は座り直し、咳ばらいをした後、難しい顔をして私を見る。




「俺、気づいてないふりは得意だけど、こればかりは、できない」




「え?」




「あえて言わないでおく。でも、成宮が関係してるんだろ」




「・・・」




一瞬、分かってくれたことが嬉しいと思ってしまう。



でも、気持ちを見せてはいけないと揺るがないように頭を振る。




「なんでそんな成宮から逃げるんだ」



「そんな」



「何か理由があるんだろ、成宮に嫌なことでもされたのか」



「違いますそれはっ」



「・・・分かったよ、でも、その悲しい顔をする理由に成宮が関係してるなら成宮の話題とか気にするようにするから。
だから、そんな辛そうにするな」




「・・・はい、すみません」




「聞いたぞさっき、社員登用試験受けるんだってな」



分かりやすく話題を変える細野主任。




私はいつも人に助けられてばかりだ。




「はい、まだ信じられないですけど、色々準備しなきゃいけないですね」



「聞きたいことあったらいつでも」



「ありがとうございます」





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