【完結】寵姫と氷の陛下の秘め事。
寵姫 アナベル 6話
あっという間にヴィルジニーは戻ってきた。三人の美女を連れて。
パトリックがまぶしそうに目元を細め身体を硬直させたのを見て、「やだ、かわいい」と口にしているのを聞いて、アナベルは小さく口角を上げた。
「あたしたちをご指名って聞いたのだけどぉ、本当に?」
疑うように鋭い視線でアナベルを見つめる娼婦たちに、怯んだ様子も見せずにただ微笑んで首を縦に動かす。
「とりあえず、寵姫さまの隣に立っても負けないくらいの子たちを選んできたよ。どうだい?」
「ええ、三人ともとても美しいですわ」
満足げなアナベルの様子に、ヴィルジニーはちらりと娼婦たちの様子を窺う。
「あなたたち、お名前は?」
「えっとぉ、どれが良いかしら~?」
間延びするような話し方に、パトリックは眉間を押さえた。
「そうねぇ……。では、わたくしが決めても良いかしら。わたくしの護衛兼、専属のメイドになってもらおうと思うの」
「宮殿ってそんなに危険な場所なの?」
「危険な場所になる可能性があるってことですわ。安全は保障できません。ですので、高い報酬をお約束します」
「まぁ、いいけど~……。それじゃあ、あなたの呼びたいように呼んでちょうだい」
そんなにあっさりと決めて良いのか、とパトリックが目を丸くしていると、一人の娼婦と目が合った。そして、彼女がパチンと彼にウインクをすると、ぱっとパトリックの顔が赤くなる。
扇情的な格好をしている彼女たちに、パトリックは目のやり場を困っているようだった。
パトリックがまぶしそうに目元を細め身体を硬直させたのを見て、「やだ、かわいい」と口にしているのを聞いて、アナベルは小さく口角を上げた。
「あたしたちをご指名って聞いたのだけどぉ、本当に?」
疑うように鋭い視線でアナベルを見つめる娼婦たちに、怯んだ様子も見せずにただ微笑んで首を縦に動かす。
「とりあえず、寵姫さまの隣に立っても負けないくらいの子たちを選んできたよ。どうだい?」
「ええ、三人ともとても美しいですわ」
満足げなアナベルの様子に、ヴィルジニーはちらりと娼婦たちの様子を窺う。
「あなたたち、お名前は?」
「えっとぉ、どれが良いかしら~?」
間延びするような話し方に、パトリックは眉間を押さえた。
「そうねぇ……。では、わたくしが決めても良いかしら。わたくしの護衛兼、専属のメイドになってもらおうと思うの」
「宮殿ってそんなに危険な場所なの?」
「危険な場所になる可能性があるってことですわ。安全は保障できません。ですので、高い報酬をお約束します」
「まぁ、いいけど~……。それじゃあ、あなたの呼びたいように呼んでちょうだい」
そんなにあっさりと決めて良いのか、とパトリックが目を丸くしていると、一人の娼婦と目が合った。そして、彼女がパチンと彼にウインクをすると、ぱっとパトリックの顔が赤くなる。
扇情的な格好をしている彼女たちに、パトリックは目のやり場を困っているようだった。