【完結】寵姫と氷の陛下の秘め事。
踊り子 アナベル 8話
すべてのパフォーマンスが終わり、アナベルのもとに群がる男性たちに対して、彼女は小さく微笑みを浮かべた。
座長のクレマンが近付き、男性たちになにかを話しているあいだにも、アナベルは彼らを眺めている。
誰が自分の客になるのかを待っていると、最終的に一番高い金額を払った男性が、彼女と二人きりで過ごす権利を得た。
アナベルは、その男性の腕に自身の腕を絡め、「それじゃあ、こちらへどうぞ?」と歩き出す。
男性は鼻の下を長くしながら、アナベルについてきた。
「わ、なんだかすごく良い匂いがするね」
「リラックス効果のあるお香なの。あたしと過ごすのに、緊張していたらもったいないでしょ?」
テントに入り、男性をベッドに座らせる。
アナベルもその隣に座り、男性の言葉に対して優しく、そして艶やかに答えた。
「ね、せっかくだから、あたしの顔をじっと見て……?」
男性の頬を挟むように両手で包み込み、自分と視線を絡めさせる。
彼は明らかにうろたえていたが、段々と吸い寄せられるようにアナベルの顔に近付いていき――……唇が触れ合う前に、男性の頭がかくんと動いた。
眠りに落ちたらしい。
「夢の中のあたしと、イイコトしてね」
座長のクレマンが近付き、男性たちになにかを話しているあいだにも、アナベルは彼らを眺めている。
誰が自分の客になるのかを待っていると、最終的に一番高い金額を払った男性が、彼女と二人きりで過ごす権利を得た。
アナベルは、その男性の腕に自身の腕を絡め、「それじゃあ、こちらへどうぞ?」と歩き出す。
男性は鼻の下を長くしながら、アナベルについてきた。
「わ、なんだかすごく良い匂いがするね」
「リラックス効果のあるお香なの。あたしと過ごすのに、緊張していたらもったいないでしょ?」
テントに入り、男性をベッドに座らせる。
アナベルもその隣に座り、男性の言葉に対して優しく、そして艶やかに答えた。
「ね、せっかくだから、あたしの顔をじっと見て……?」
男性の頬を挟むように両手で包み込み、自分と視線を絡めさせる。
彼は明らかにうろたえていたが、段々と吸い寄せられるようにアナベルの顔に近付いていき――……唇が触れ合う前に、男性の頭がかくんと動いた。
眠りに落ちたらしい。
「夢の中のあたしと、イイコトしてね」