【完結】寵姫と氷の陛下の秘め事。
「ダヴィド、そのようにジロジロ見るのは失礼だろう」
「あたしは構わないよ。慣れているもの」
踊り子としてステージに立っていたとき、客と一緒にいたときなど、自分を値踏みするような視線を受けていた。だから、そういう視線には慣れていた。
「……本気で、彼女を寵姫に迎える気か?」
心配そうにアナベルを見るダヴィドに、彼は寵姫たちが謎の死を遂げていることを知っているのだろうと感じて、エルヴィスを見上げる。
「そのことで、協力してほしいことがある」
エルヴィスはじっとダヴィドに視線を送る。彼は「ほう?」と首をかしげ、そのまま反対側のソファに座った。
「じっくり聞かせてもらおうか」
腰を据えて話そうと笑うダヴィドに、エルヴィスは小さくうなずく。
アナベルがちらっとエルヴィスを見ると、その視線に気付いた彼が「大丈夫だ」とささやいた。
「――ダヴィドは私の味方だ」
エルヴィスの言葉に、アナベルは安堵したように息を吐く。
ダヴィドに視線を向けると、彼はふっと表情を柔らかくして彼女を見た。
「それで、彼女を寵姫に迎えてどうするつもりなんだ?」
「……イレインを廃妃にする」
ダヴィドは目を点にした。エルヴィスが断言したことに対して、「ほう?」と興味深そうに彼を見つめる。
「それはそれは……。壮大な計画だな」
「あたしは構わないよ。慣れているもの」
踊り子としてステージに立っていたとき、客と一緒にいたときなど、自分を値踏みするような視線を受けていた。だから、そういう視線には慣れていた。
「……本気で、彼女を寵姫に迎える気か?」
心配そうにアナベルを見るダヴィドに、彼は寵姫たちが謎の死を遂げていることを知っているのだろうと感じて、エルヴィスを見上げる。
「そのことで、協力してほしいことがある」
エルヴィスはじっとダヴィドに視線を送る。彼は「ほう?」と首をかしげ、そのまま反対側のソファに座った。
「じっくり聞かせてもらおうか」
腰を据えて話そうと笑うダヴィドに、エルヴィスは小さくうなずく。
アナベルがちらっとエルヴィスを見ると、その視線に気付いた彼が「大丈夫だ」とささやいた。
「――ダヴィドは私の味方だ」
エルヴィスの言葉に、アナベルは安堵したように息を吐く。
ダヴィドに視線を向けると、彼はふっと表情を柔らかくして彼女を見た。
「それで、彼女を寵姫に迎えてどうするつもりなんだ?」
「……イレインを廃妃にする」
ダヴィドは目を点にした。エルヴィスが断言したことに対して、「ほう?」と興味深そうに彼を見つめる。
「それはそれは……。壮大な計画だな」