【完結】寵姫と氷の陛下の秘め事。
(――さぁ、行こう!)
自分に向けて心の中でつぶやくと、背を真っ直ぐに伸ばして会場へと足を踏み入れる。
きらびやかな空間は、自分が知っている世界ではないように見えてまぶしい。
アナベルたちが姿を見せたことで、パーティー会場にいる人たちの好奇の視線が集まった。
ふわり、と花が綻ぶように笑みを浮かべると、パーティー会場にいる人たちが頬を染めた。男性も女性も関係なく……
「エルヴィス、よく来てくれた」
「ああ。……今日はずいぶんと珍しいものが見られそうだな?」
エルヴィスが旅芸人たちを見渡す。
全員、今日のために身体も芸も磨いた。
数日間しか準備期間はなかったが、いつもの芸をデュナン公爵邸という大舞台でやるのだから、後悔は残したくないと張り切った結果だ。
「ああ。巷で噂の旅芸人一行を招いた。本日は、彼らのショーを楽しんでほしくてね」
ちらりとクレマンに視線をやるダヴィド。
クレマンはにっと口角を上げて、大きく腕を広げた。
「このような大舞台で芸を披露できる機会を与えていただき、誠にありがとうございます。ぜひ、楽しんでください」
パチン! とクレマンが指を鳴らす。
それと同時に、一座の男性がステージへ駆け出し、タンっと床を蹴って飛び跳ねる。くるくると二回転をしてから、綺麗に着地した。
「まぁ、とても身軽なのね」
「他の人たちも、こういうことができるのか?」
興味津々、とばかりに周りの人たちが口にする。
視線はステージにいる男性たち。彼らはキラキラと輝くストーンを衣装につけていた。
その輝きにも負けないくらいの笑顔で宙を舞い、周囲の視線を釘付けにする。
自分に向けて心の中でつぶやくと、背を真っ直ぐに伸ばして会場へと足を踏み入れる。
きらびやかな空間は、自分が知っている世界ではないように見えてまぶしい。
アナベルたちが姿を見せたことで、パーティー会場にいる人たちの好奇の視線が集まった。
ふわり、と花が綻ぶように笑みを浮かべると、パーティー会場にいる人たちが頬を染めた。男性も女性も関係なく……
「エルヴィス、よく来てくれた」
「ああ。……今日はずいぶんと珍しいものが見られそうだな?」
エルヴィスが旅芸人たちを見渡す。
全員、今日のために身体も芸も磨いた。
数日間しか準備期間はなかったが、いつもの芸をデュナン公爵邸という大舞台でやるのだから、後悔は残したくないと張り切った結果だ。
「ああ。巷で噂の旅芸人一行を招いた。本日は、彼らのショーを楽しんでほしくてね」
ちらりとクレマンに視線をやるダヴィド。
クレマンはにっと口角を上げて、大きく腕を広げた。
「このような大舞台で芸を披露できる機会を与えていただき、誠にありがとうございます。ぜひ、楽しんでください」
パチン! とクレマンが指を鳴らす。
それと同時に、一座の男性がステージへ駆け出し、タンっと床を蹴って飛び跳ねる。くるくると二回転をしてから、綺麗に着地した。
「まぁ、とても身軽なのね」
「他の人たちも、こういうことができるのか?」
興味津々、とばかりに周りの人たちが口にする。
視線はステージにいる男性たち。彼らはキラキラと輝くストーンを衣装につけていた。
その輝きにも負けないくらいの笑顔で宙を舞い、周囲の視線を釘付けにする。