幸せを噛み締める私たちは
柊 香澄side

おはようございます。柊香澄です。

布団から起きベットから足を下ろす

「おはようございます。柊様」

横を見ると召使いが控えていた

「おはよう。純蓮」

広い部屋の中にある1つの椅子に座るとヘアセットされる

「今日の予定は、ピアノの発表会が近いため放課後先生がこちらに来るため用意しといてください」

「分かったわ」

下に降りると長机に豪華な朝食が用意される

「頂きます」

登校の時間になると外に車が来る

その車に乗り私は朝いつも登校する

外の流れてくる景色を眺める

女子高生が楽しそうに登校していた

私もああなりたかった

堂々と冗談言って大声で笑って人の目なんて気にせず生きたかった

ねぇ、私幸せそうに見えますか。

朝起きたら好きでもない髪型にされ

誰も居ない机で1人食べて

やりたくもない事をやらされて

一日中人に監視されて

だったら私、「お嬢様」なんてなりたくなかった。

「柊様着きました」

「ありがとう。」

「ふぅ、、」

車から降り周りを見回す

ギュッと目をつぶり心を落ち着かせる

大丈夫、、大丈夫、、

「柊さん今日も綺麗」

大丈夫、、大丈夫、、

「私もああなりたいわ」

パチッと目を開け頭の中で考え事をする

誰の声も聞かず前を見据えて歩く

今日も私は世界に蓋をする
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