幸せを噛み締める私たちは

今日も君を思い出す

朝比奈 瑠夏side

「明日のフィールド学習は〜、、、」

教師の言葉を横目に外をぼーっと眺める

明日、社会科見学か

北海道に1泊とまって帰るだけのつまんない学習

行きたくないな、、

「ねぇ、聞いてる、、?瑠夏、、!」

舞の呼び掛けに

「あっ、ごめん。何?」

香澄の代わりに舞が答える

「部屋の班は私たちでいいけど行動班とか誰にするか話してたんです」

「あ、そうなんだ。それって男子と組まないとだめなやつかな?」

「多分そうだと思います」

ぶっちゃけ誰でもいいんだけどなぁ

鞄から小さいメモを取り出して文字を書いていく

(舞は誰がいい?)

(うち、誰でもいいー)

目線で香澄に聞く

「わ、私は誰でもいいかな」

「、、、?」

「本当に誰でもい」

「あの、朝比奈さん。行動班一緒になりませんか?」

声のする方に振り返るともう1人のクラス委員と蓮くんと龍星くんが立っていた

「え?、、えと、私は全然平気です。2人はどう?」

突然のことに戸惑いながらもとりあえず2人に意見を求める

「私も全然平気です」

「香澄はどう?」

「あ、え、えと、、、」

さっきから顔色が悪い気がする

「香澄さん大丈夫ですか?」

私が心配する前に蓮くんが近くに行く

「ほんとに大丈夫だから。」

「一応保健室連れていきます」

なんかすごく調子悪そう

香澄が目で嫌だと主張してくる

「話し合いはそっちで進めといてください」

コクンと1つ頷く

渋々ついて行く香澄を見送った後月くんの方に向き直る

大丈夫かな、、

「で、何話し合いますか?」

「敬語やめないか?」

龍星くんがケロッとした顔で言う

「あー、確かにね」

月くんも同意しているし

周りを見渡す

偉そうな大人達も居なさそうだし

「わかった」

「2人が今居ないからとりあえずバスの席の仮決定だけしますか」

「そうね〜」

舞が楽しそうに話し合いを進め始める

敬語を使わないと周りの生徒に聞こえてないか心配になる

この学園では基本敬語だから

上の身分の人が居たらもっと大変だ

「好きな席指定して被ったらじゃんけんで」

結局仮決定として5列目に舞と月くん6列目に私と龍星7列目に香澄と蓮くんになった

隣、龍星くんか、、

別に嫌いという訳じゃないけど、なんか若干チャラい感じがして苦手なんだよね、、、

まぁ、悪い人では無いと思うけど

心配だな、このメンバー、、

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