幸せを噛み締める私たちは
氷室蓮side

校門を出ると外は少し暗くなっていた

「やべ、門限間に合うか、、」

この後帰ったら楽譜の暗譜をしないと

にしても、あいつ大丈夫かな

今日の話し合い中めちゃくちゃ体調悪そうだし

日頃から顔色悪いんだよなぁ

そのくせ無理するし意地張るし

でも、少し近づけた

強引ではあったけど

きっと、名前すら覚えられてなかった説ぐらいあるし

本当は録音なんてしてしてなかったし

でも、これで良かった

俺の目標はあの子に好かれるためでは無い

あと半年、そしたら俺は

君に最低最悪に嫌われて幸せに暮らしてもらう

もう、失敗なんてしない、したくない

恐怖を振り払うように家に向かって走った




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