幸せを噛み締める私たちは
朝比奈瑠夏side
おはようです。朝比奈瑠夏です。
ガタガタ揺れる電車に乗って窓際に立つ
イヤホンを耳に付け毎朝同じ音楽を聴く
「ねぇ、あの人髪の毛綺麗じゃない?」
音楽の音量をあげる
「わっ、ほんとだめちゃ綺麗」
毛先をグッと握る
茶色の毛先まで手入れされた艶のある長い髪の毛
「次は◯◯〜次は◯◯〜」
逃げるように電車から降りイヤホンを外す
私はこの髪の毛が大っ嫌いだ。
なるべく人の目に入らないよう下を向いて歩く
こんな髪、早く切ってしまいたい
この髪をいつも見ると忘れそうになる
忘れてはいけないのに。
正門を通るとたくさんの生徒達が居た
少し先で香澄を見つける
いつものように前をしっかり見据えて歩いている
「あっ、柊さんだ。朝日奈さんもいる。オーラが違うわ」
ペコッとお辞儀をして裏道から通ろうとする
今、何を言ったって無駄だろう
私には周りからの声を聞かないように歩いているようにか見えない
私は、幸せに見えてるのだろうか
おはようです。朝比奈瑠夏です。
ガタガタ揺れる電車に乗って窓際に立つ
イヤホンを耳に付け毎朝同じ音楽を聴く
「ねぇ、あの人髪の毛綺麗じゃない?」
音楽の音量をあげる
「わっ、ほんとだめちゃ綺麗」
毛先をグッと握る
茶色の毛先まで手入れされた艶のある長い髪の毛
「次は◯◯〜次は◯◯〜」
逃げるように電車から降りイヤホンを外す
私はこの髪の毛が大っ嫌いだ。
なるべく人の目に入らないよう下を向いて歩く
こんな髪、早く切ってしまいたい
この髪をいつも見ると忘れそうになる
忘れてはいけないのに。
正門を通るとたくさんの生徒達が居た
少し先で香澄を見つける
いつものように前をしっかり見据えて歩いている
「あっ、柊さんだ。朝日奈さんもいる。オーラが違うわ」
ペコッとお辞儀をして裏道から通ろうとする
今、何を言ったって無駄だろう
私には周りからの声を聞かないように歩いているようにか見えない
私は、幸せに見えてるのだろうか