幸せを噛み締める私たちは

気持ち悪い出会い

柊香澄side

HRが終わり次の時間の準備をする

「瑠夏、舞」

小声で2人を呼び机に固まる

「今度一緒に勉強会しましょ」

そう言いながら紙にペンを走らせる

(ていうか眠い)

「あぁ、それいいね」

瑠夏の大人っぽい字が並んでいく

(それな)

「なら私の家でやります?」

舞のまるっこい可愛い文字が書かれていく

(ていうか、彼氏欲しい)

「んんっ、、そうね」

突然の言葉に笑いが込み上げる

(前居た子は?)

(う〜ん、なんか愛想尽かされたー笑)

(またか笑)

もう察してくれたでしょう

この星彩学園に通うお嬢様3人は

1人もお嬢様では無い

そしてきっと幸せそうに見えて中身は幸せじゃない空っぽな世界で生きている

そんな人たちとだと思っている

もし、外も内も完璧な人と言えば、、

氷室蓮。そんな気がする

毎日たくさんの人に囲まれ

才能にも恵まれ

容姿も完璧

ここまでの人は確かに居るかもしれない

でも、

その環境に異常を感じない馬鹿さ加減

それを受け止められる器

こういう人が幸せを感じられる資格のある人な気がする

私には到底出来ない人生

もう、どーでもいい

私は幸せなんて感じなくていい

もう、十分じゃないか、、


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