天才外科医は仮初の妻を手放したくない
理久たちの結婚から5年後。
理久夫婦にも可愛い天使が誕生していたのだった。
理久はもうその天使にメロメロのようだ。
自分の子供のために子供の名前の付いたお酒を販売しているくらいだった。
どこの親も自分の子供が一番なのだろう。
そして、あの大久保、早乙女ペアには驚くことがもう一つあった。
二人の関係性はパートナーのままだが、何とこの春に第2子が生まれたのだ。
結婚もしていないので、あまり喧嘩も無いのだと言っていた。
不思議にうまくいっている二人なのだった。
うちの雫はもう6歳になる。
なんと、小学生になってしまったのだ。
最近の小学生はおしゃまというか、大人というか…。
一度学校に迎えに行った陽斗が女子生徒の中で大人気になっていると言う。
「雫ちゃんのパパカッコいいね。」
「雫ちゃんのパパに会いたい!」
雫は自分のパパが取られてしまうような感じがするらしく、嬉しくないらしい。
「パパはもう学校に迎えに来ないでね!」
陽斗は雫に言われてかなりショックを受けている。